テキスト形式の原稿を、電子書籍出版用の形式に変換できるでんでんコンバーター。AmazonKindleなどで電子書籍を出版したいと考える人の多くのユーザーが利用しています。
本記事では手軽に使えると人気のでんでんコンバーターの使い方を解説していきます。
原稿がきちんとタグ付けされていれば、数分程度の作業で変換できるとても便利なツールですので、初心者の方でも簡単に進められるでしょう。
電書ちゃんのでんでんコンバーターとは?
「でんでんコンバーター」とは、「でんでんエディター」等で作成したtxt形式のファイルを、AmazonKindleで出版できる形式「EPUB」に変換することができるツールです。
操作はとても簡単で、登録も不要、さらに無料で使うことができます。
テキスト以外にも画像やCSSファイルなどにも対応しているため、利用者の使い方次第で、様々な作品の制作の手助けをしてくれるでしょう。
でんでんコンバーターでEPUB変換する方法
ここからは実際にでんでんコンバーターを使い、EPUB変換する方法について解説していきます。
アップロードできるファイルと注意事項
でんでんコンバーターでは、原稿以外もアップロードするだけでEPUB変換が可能です。テキスト以外にも以下の種類のファイルに対応しています。
- txt形式の原稿
- 画像(PNG、JPEG、GIF形式)
・原稿内で使用している場合には、アップロードが必要
・原稿内の画像名と、アップデートする画像名は一致している必要があります - 表紙:任意
・表紙のファイル名は「cover.jpg」「cover.png」「cover.gif」のいずれかに設定 - CSSファイル:任意
文字の色の変更、文章や画像の位置調整など、レイアウト変更がある場合は必要です - 設定ファイル 「ddconv.yml」:任意
表示内容を増やすなど複雑な情報を指定する場合に使うと便利です
アップロード自体はとても簡単で、実際どのように表示されるのかプレビューでも確認することができます。エラーや手違いがないよう、確認しながらEPUB化していきましょう。
なお、アップロードするファイルには注意事項があるため、作業に入る前に必ず確認しておきましょう。
- ファイル名には、半角英数、半角ハイフン「-」、半角アンダースコア「_」のみを使う
- アップロードできるファイルの最大数は100ファイル
- ファイル1つあたりのサイズ上限は3MB
アップロードしたファイルは後からすべて削除されます。サーバー上にデータは残らない仕組みとなっています。
参照:でんでんコンバーター
ファイルのアップロードする
でんでんコンバーターでさっそく作業していきます。
左側にある「アップロードしてね」の下にあるファイル選択をクリックします。ご自身の端末に保存されているtxt形式の原稿や画像をまとめて選択しましょう。
アップロードするファイルや画像は、フォルダにひとまとめにしておくことをおすすめします。アップデート忘れ予防になりますよ。
txtファイルに挿入した画像名とアップデートする画像の名前は一致している必要があり、一致しない場合にはEPUB化後に画像が表示されないので注意が必要です。
例: ![](img01.jpg)
原稿で使用した画像名が「img01」であれば、アップデートする画像名も「img01」でなければなりません。
アップロードが完了したら、ファイル数も確認しましょう。
情報を入力する
アップロードが完了したら、右側にある「情報を入れてね」「ページ送り方向」と「お好みでどうぞ」で情報を入力をしていきます。
「お好みでどうぞ」の「その他」4項目はデフォルトのままで大丈夫です。
電子書籍のタイトルを入力する
タイトル入力は必須です。作成者は省略可能となっています。KDPでも入力するので、実際に出版する際のタイトルや作成者でなくても問題はありません。
後ほどでてくる「扉」に表示されますので、扉ページを作る場合には必要に応じて正確に入力していきましょう。
縦書き・横書きを設定する
電子書籍の縦書きか横書きは「ページ送り方向」で選択します。
原稿をタグ付けした際にも選択しているので、同じものを選びます。
扉ページを設定する
でんでんコンバーターでは、表紙と目次の間に「扉」を設定することが可能です。
紙の本の場合、表紙をめくると、色のついた紙(見返し)があり、表紙のようにタイトルや著者名、時には著者のメッセージが記載された紙があり目次がでてきます。
その表紙と同様のページが「扉」です。
参照:株式会社イシダ印刷
本の扉(とびら)とは?役割や使い方のコツ、印刷価格~オプション加工について知ろう(1)~
ただし、でんでんコンバーターでは、横書きに自動生成されます。画像などは入らず「情報を入れてね」で入力したタイトルと作成者が入ります。
扉をいれたい場合には、「ページ自動生成」の「扉ページ」に✔を入れるの表紙と同様のページが「扉」だけでokです。この項目にチェックを入れることで扉ページを生成して、表紙ページの後ろに挿入される仕組みです。表紙ページがない場合には、扉ページが先頭になります。
でんでんコンバーター ページ自動生成
あくまで自動生成です。タイトルが長い場合には、区切りの箇所を自分で決めることはできませんので、ご注意ください。
目次ページを設定する
目次ページを作る場合には、✔をいれます。
- 目次は表紙の次に自動生成されます
- 出版用の原稿で、目次(見出し)のタグ付けをされている必要があります
- 目次の前に「はじめに」などの文章を入れることはできません
- ダグ付けなしで、文章の一部として「目次」を入力している場合には、そこから該当ページに飛ぶことはできませんのでご注意ください
読者の読みやすさを考えると、目次を作った方が良いとされています。
表紙ページを設定する
デフォルトのままで大丈夫です。
表紙の次に、扉ページ、目次、本文のいずれかが表示されるようになります。
「表紙ページをスキップする」の✔を外すと、表紙画像が2度表示されるようになります。
◉表紙
◉表紙をスキップの✔を外した場合
自動縦中横を有効にする
デフォルトのままで構いません。
- 縦書きの場合、自動縦中横を有効にすると、数字が1つの文字のように並べて表示されます
- 2桁〜4桁で設定できます
画像は2桁の設定(デフォルト)です。
縦書きには影響がありますが、横書きの場合には影響はありません。
EPUB変換をする
ファイルをアップロードし情報を入力したら、最後に下にある青色のボタンの「変換」をクリックすれば、変換されたEPUBファイルがダウンロードされます。
Kindle出版の場合には、作成したEPUBをプレビューするにチェックを入れる必要はありません。なぜならプレビューはKindle Previewer(プレビューアー)で確認する方が間違いないからです。
完成したEPUBファイルを、AmazonのKindle Direct Publishingにアップロードする出版作業をすれば、出版完了となります。
たったこれだけでEPUBファイルにできるので、でんでんコンバーターはとても便利です。
でんでんコンフィギュレーターの使い方
下記のように、少し複雑な情報設定をしたい場合には、でんでんコンフィギュレーターが便利です。
- 共著、編集、監修、イラストなど関わった方の名前も「扉ページ」に表示する
- 目次ページにランドマークナビゲーションを表示する
- 目次ページに図版一覧を表示する
- 目次ページに表一覧を表示する
でんでんコンフィギュレーターの使い方は、以下の手順を参考に進めてみましょう。
- でんでんコンフィギュレーターで必要な情報を入力する
- ダウンロードする
- でんでんコンバーターで原稿や画像と一緒にアップロードする
- でんでんコンバーターの「情報を入れてね」で、タイトルだけ入力します
編集、監修、イラストなど、関わった人を表示するには、作成者の「役割」から選択します。作成者は、「+追加する」で増やすことが可能です。
目次ページに、図版や表一覧を表示するには、オプションで選択するようにしましょう。
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